Sansanは、契約業務のクラウドサービス「Contract One」に共有範囲グループ設定機能を追加した。機密性の高い契約書の公開範囲を限定することが可能になり、全社員には共有できないような特殊な契約書でもContract One上で管理できるようになる。
Contract Oneは、電子、紙を問わずあらゆる契約書の一元管理を可能とする契約業務のクラウドサービス。これまで各部署で管理していた契約書をこのサービスによって全社で一元管理することで、紛失や更新漏れ、多重契約の締結による予期せぬ費用負担といったリスクを適切に管理できるようにする。
また、契約書によっては、取り扱いが一部の役員や社員に制限される場合もある。例えば、資本提携や人事関連など、特殊な契約内容においては、全社員で情報共有することでインサイダー取引や契約違反などのリスクが高まる。そうした機密性の高い契約書については、例外的に担当者が個別で管理するなど、通常と異なる管理方法を採用する企業も多く、契約管理の複雑化につながり、リスク管理上の課題となっていたという。
こうした機密性の高い内容も含めて企業内の全ての契約書の一元管理しながら、内部統制を強化し、契約情報漏えいなどに伴うリスクを管理できる体制構築を後押しするため、共有範囲グループ設定機能を開発したとSansanは説明する。
共有範囲グループ設定機能は、機密性の高い契約書の公開範囲を特定のグループに制限する。閲覧権限のある社員を登録した「グループ」を作成し、該当グループのみに限定して契約書の公開範囲を設定することで、閲覧権限のない社員は該当契約書にアクセスできなくなる。
グループは、部署や案件といった任意の単位で作成でき、一人が複数のグループに属することも可能。グループ内のメンバーはいつでも入れ替えられるため、部署異動などが発生した場合でも柔軟に公開範囲を変更できる。