Amazon Web Services(AWS)とEquinix、Microsoftは、ダブリンの電力不足により、この都市での新しいデータセンタープロジェクトを中止せざるを得なくなるかもしれない。
提供:Microsoft
Datacenter DynamicsがThe Timesを引用して報じたところによると、アイルランドの国営電力会社EirGridがダブリンでの送電網への新たな接続を一時停止したことを受けて、AWSとMicrosoftはダブリン以外の建設地を検討しているという。AWSは、この地域でのデータセンターの建設・運営のために20億ユーロ(約2700億円)近くの資金を準備していると発表していた。
EirGridは2021年、主に大手クラウドサービス企業が運営する既存および新規の大規模データセンターからの過剰な需要によって、ダブリンが計画停電に直面していると警告した。アイルランドの公益事業規制委員会(CRU)は2021年、データセンターのことを、送電網に対して「最大の需要を引き起こしている事業者」と評した。
EirGridは電力の制約から送電網への接続を認可していないと語った。「EirGridは現在、すべてのデータセンター建設申請者にこの基準を適用しており、それらの申請者の多くは建設の停止を選んでいる」と広報担当者は述べた。
The Timesによると、MicrosoftとAWSは新しい施設を建設する許可を得ていたが、AWSはEirGridから接続許可を受けておらず、接続する資格がないと言われたという。一方、Microsoftは建設地として、ロンドンやフランクフルト、マドリードを検討している。AWSはロンドン近郊にデータセンターを建設中だ。
Microsoftは2021年、ダブリンのグレンジキャッスルビジネスパークに2つのデータセンターを建設する許可を得た。現地の報道によると、これらのデータセンターは2023年に完成する予定だったという。
アイルランド政府は、2023~2024年にかけての冬の電力需要に対応するため、450メガワットの緊急発電を2022年6月に承認した。EirGridは、この期間の電力不足を予測している。
EirGridはこの期間が過ぎればエネルギー不足は緩和されると予測しているにもかかわらず、CRUは、データセンターの需要によってキャパシティ不足が拡大する可能性があると警告した。そのため、CRUは6月、可能であれば一時的に「データセンターの建設を延期」する必要があると述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。