コンサルティング企業であるDeloitteの調査で、IT、メディア、通信業界で働く女性は、ハイブリッドワークの勤務スケジュールへの対応に困難を抱えていることが分かった。また、女性のモチベーションが低く、ストレスや燃え尽きを感じていたり、ワークライフバランスが崩れていると回答する人が多いことも明らかになった。

提供:Getty Images/10'000 Hours
この調査結果を説明する記事には「IT、メディア、通信業界の女性にとって、ハイブリッドワークはうまく機能していない」というタイトルが付けられているが、Deloitteの分析結果は、そのタイトルに込められたメッセージを裏付けるものだった。
調査によれば、IT、メディア、通信業界の女性のうち51%がハイブリッドな勤務環境で働いており、39%がリモートで働いていた。この調査では、女性は、全面的なリモートワークや全面的な対面での仕事よりも、ハイブリッドワークで働くことの方が難しいと考えていると結論づけている。
同時に、IT、メディア、通信業界の女性のうち、仕事における生産性やモチベーションが非常に高いと答えたのは50%台で、全面的なリモートや対面で働く女性よりも低く、自分のワークライフバランスに満足していると回答した人も3分の1しかいなかった。
では、多くの人がハイブリッドワークを支持しているにもかかわらず、なぜこれらの業界の女性は不満を持っているのだろうか。
Deloitteでグローバルテクノロジー部門の責任者を務めているGillian Crossan氏は、女性は、ハイブリッドワーク環境の予測の難しさを好んでいないと述べている。同氏は、(特に女性の)従業員にとって、いつオフィスに通勤すべきかを把握できる正確なスケジュールが重要である理由を説明している。
Crossan氏は米ZDNetの取材に対して、「後れを取っていると感じる女性が経験している困難の一部は、いつ出勤すれば、リーダーとの重要なコミュニケーションが行われる機会に立ち会えるのかが分からないことにある。女性たちは、自分の声が職場に届かいておらず、自分のブランドが衰え始めていると感じており、そうした会話が交わされる場にいたいと考えている」と述べた。
「その場に確実に出席できるようにするためには、リーダーがより計画的にスケジュールを組むことが極めて重要だ」