「ChatGPT」の開発元であるOpenAIは米国時間1月31日、特定の文章を作成したのが人間なのかAIなのかを判定する、無料のウェブベースツールをリリースした。「このツールをリリースするのは、このような完璧ではないツールが役に立つのかどうかについて、フィードバックを得るためだ」としている。
提供:OpenAI
このツールにアクセスして、1000文字以上の文章を貼り付けると、AIによって書かれた可能性がどの程度あるのかが判定される。英語の文章に対して最も効果的に機能し、ほかの言語では精度が大幅に低下する。また、プログラミングのコードについては、書いたのが人間なのかAIなのかを判定することはできない。
OpenAIのChatGPTは、AIテクノロジーを利用した自然言語処理ツールであり、対話形式でユーザーの質問に答えたり、電子メールやエッセイ、コードの作成などのタスクを支援したりすることができる。ChatGPTは現在、研究およびフィードバック収集の段階にあるため、無料で一般公開されている。
ChatGPTは非常に便利だが、その一方で、教育分野への悪影響も懸念されている。ニューヨーク市教育局は、「学生の学習に対する悪影響と、コンテンツの安全性や正確性に関する懸念」を理由に、学校でのChatGPTの利用を禁止した。OpenAIが今回、判定ツールをリリースした背景には、このような事情もあると考えられる。