日本オラクルは2月3日、みずほ銀行が金融機関向けソリューション「Oracle Financial Services」を導入し、国際業務向けの基幹系システムを刷新していると発表した。
Financial Servicesは、リテール/コーポレートバンキング、決済、資産管理、生命保険、年金、医療保険会社を対象としたソリューション。同ソリューションのデータ/分析プラットフォームにより金融機関は、顧客インサイト(洞察)の獲得、リスクと財務の統合、金融犯罪の防止、規制への準拠が可能になるとしている。
今回の導入によりみずほ銀行では、リアルタイム処理のサポート、預金業務や資金管理サービスにおける高度なSTP(Straight Through Processing:証券取引における発注・売買成立から決済までの過程を自動的に行うこと)、基幹系業務における支店や子会社間の統合的な記帳処理などが可能になるという。
みずほ銀行 IT・システム統括第二部長の河村隆史氏は、次のようにコメントしている。「現行の基幹系システムの更新を検討するに当たり、より高い価値を迅速に提供できるよう、金融市場で実績のあるソリューションと専門知識を持つパートナーを探していた。Oracleのソリューションは必要なセキュリティ・拡張性・耐障害性を有しており、それを活用することで市場の変化に迅速に対応し、現在そして将来にわたって新たなビジネスチャンスを捉えることができると判断した」
同行はニューヨーク支店の経理部門における財務プロセスを改善するため、統合基幹業務システム(ERP)「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning」を導入した。今後は数年間にわたり主要な海外拠点において、振込口座や流動性管理といった重要な機能の強化に向け、Oracleの銀行業務向けソリューションを導入する予定だという。