Kore.aiは2月20日、対話型人工知能(AI)プラットフォーム製品の最新版「Kore.ai Experience Optimization(XO) Platform 10.0」の提供を開始したと発表した。
最新版では、OpenAIの「GPT-3」などの大規模言語モデル(LLM)や、ほかのジェネレーティブAI(生成系AI)技術を有効にし、バーチャルアシスタントの設計、開発、管理を大幅に簡素化できる。
また、100以上の業務アプリケーションとの統合機能があらかじめ用意されており、ユーザーが自動化の機会を率先して見つけ出せ、トレーニングの問題を効率的に特定できる新しい対話インサイトダッシュボードを提供している。
新機能として搭載された「インスタントフィードバック」機能により、顧客満足度(CSAT)、ネットプロモータースコア(NPS)、「グッドボタン/バッドボタン」などの組み込みテンプレートを使用して、自動的な調査機能を実装できるようになった。タスクの最後や会話の途中など任意のタイミングで調査を開始できる。また、組み込みのフィードバック分析モジュールを活用して、顧客満足度の全体的なスコアと傾向を把握することができる。
会話からの洞察機能
分析ダッシュボード機能の強化の1つとして、会話の洞察レポートを挙げている。インタラクティブなビジュアルマップを使い、何百万もの発話からトレーニングの問題を効率的に特定できるようになった。自然言語理解を活用し、発話の意味に基づいて整理し、インテントにマップする。偽陽性、偽陰性などのAIによる誤判定を迅速に確認して、既存のインテントをトレーニングするか、新しいインテントを作成するなどの判断をすることが可能となる。
また、会話テスト機能の強化では、回帰テストを処理するための会話テストケースを作成することで、バーチャルアシスタントの更新対応を最適化できるようになった。ファイルをアップロードしてテストを作成できるようになり、フロー、テキストおよびコンテキストのアサーション機能を用い、フロー全体を効率的にテストできるという。
さらに新しく機能追加された「フローヘルスフレームワーク」では、特定のインテントに対して、カバレッジとパフォーマンスを分析し、カバーされていないパスを確認して新しいテストを開発するのに役立つという。全体的な自然言語理解とフローの健全性を確認し、改善のための必要な変更作業を提案する。
スタムダッシュボードも強化し、ビジネスユーザーがウィジェットを開発して、KPI(重要業績指標)を測定するのを支援する、ノーコードのユーザーインターフェースを提供する。フィルターを使用すると、データを特定のメッセージ、ユーザー、またはセッションレベルに掘り下げていける。
この他に、Salesforce、Zendesk、ServiceNowなど75以上のアプリケーションとのシステム連携機能や、外部の自然言語処理の選択機能、既成の自然言語処理機能、インテントの発見機能などが提供されている。