NECは、AIを活用した地雷埋設エリアを予測する実証実験を行い、実際に埋設されていた位置との合致率が約90%と高精度に予測できることを確認した。
この実証は、2021年6月に開始した赤十字国際委員会(ICRC)との共同プロジェクトの一環として行ったもの。
AIで予測した地雷埋設エリア(赤円)と、実際に埋設されていた位置(黄緑点)との比較。AIで予測するエリアを赤四角枠内にあらかじめ特定している
今回の実証では、ICRCから河川・山岳地帯などの地形情報、工場や重要建物の位置といったオープンデータや、住民からの情報などの提供を受けて分析が実施された。この分析を基に地雷埋没の可能性が高いエリアを予測した上でAI分析を行ったところ、実際に地雷が埋設されていた位置との合致率約90%を実現したという。
従来、地雷埋設の可能性が高いエリアの特定は、膨大かつ未整理の情報を基に多くの人が時間をかけて行われていたが、今回の実証を受けてNECは少ない人員で迅速に行うことが期待できるとしている。