Intelのファウンドリー部門であるIntel Foundry Services(IFS)は米国時間4月12日、Armと「複数世代にわたる」長期の提携を結び、Armの顧客が「Intel 18A」プロセスを利用して低消費電力SoCを構築することを可能にすると発表した。
まずモバイルSoCの設計に注力するが、自動車やIoT、データセンター、航空宇宙、政府向けに拡張する可能性もあるという。
同社は2021年、4年間で5つのプロセスノード「Intel 7」「Intel 4」「Intel 8」「Intel 20A」「Intel 18A」を投入するロードマップを発表。これらのノードごとに、消費電力に対するパフォーマンスを改善するとしていた。中でも最も先進的な製造プロセスであるIntel 18Aの投入を2025年に予定していたが、後に2024年下半期へと前倒ししている。
Intelの最高経営責任者(CEO)であるPat Gelsinger氏は今回の発表に際し、「あらゆるものがデジタル化されていることで、コンピューティング能力に対する需要が高まっているが、これまで、ファブレスの顧客は、最先端のモバイルテクノロジーを中心に設計するための選択肢が限られていた。今回の当社とArmの提携により、IFSの市場機会が拡大し、クラス最高のCPU IPと最先端のプロセステクノロジーを備えたオープンシステムファウンドリーの能力を利用したいファブレス企業は、新たな選択肢とアプローチを利用できるようになる」と述べている。
ArmのCEOを務めるRene Haas氏は、「コンピューティングと効率性に対する要求がますます複雑化しているため、われわれの業界は多くの新しいレベルで革新を続ける必要がある。われわれは、Arm上に構築される、世界を一変させるような次世代製品の提供に取り組んでいる。ArmとIntelの提携により、IFSは当社の顧客にとって重要なファウンドリーパートナーとなるだろう」とした。