ウィズセキュアは5月18日、インシデントレディネス(準備)およびインシデントレスポンス(対応)をパッケージ化したサービスの提供を発表した。
サイバー攻撃を受けてから最初の72時間は、インシデントレスポンスチームにとって極めて重要な時間帯と同社は述べる。一方で、クラウドサービスはITセキュリティを複雑なものにし、ユーザーのスキルやリソースは常に不足し、セキュリティにおける責任はクラウドサービスプロバイダーと共有するようになっている(責任共有モデル)。インシデントレスポンスがかつてないほど困難になっている中、インシデントへの迅速かつ効率的な対応を準備し、運用への影響を最小限に抑えることを新サービスは目的にしているという。
新しいインシデントレスポンスは、業務を中断することなくインシデント対応能力を行使して向上する「インシデントレディネス」、インシデントレスポンス専門家への優先的なアクセスを提供する「インシデントレスポンスリテイナー」、ユーザーがインシデントに遭った時に利用可能なリリースを提供する「緊急インシデントレスポンスサポート」をラインアップとして用意する。
「現在、インシデントレスポンス計画を策定している企業は5社に1社の割合に過ぎず、その多くはサイバーセキュリティに関するリソースが潤沢な企業」とWithSecureでサイバーセキュリティアドバイザーを務めるPaul Brucciani氏。「中堅企業にはこのようなリソースはないため、インシデントレスポンスはアウトソーシングに適したサービスだと言える。当社の新しいサービスは、業界をリードするインシデントレスポンスサービスを中堅企業に提供し、従来のオンプレミスITとクラウドITの両方をカバーすることで、サイバー攻撃への耐性を強化する」とアピールする。
同社は、30年以上にわたり、企業がデータ侵害に備え、攻撃後に対応し、その後データを回復するためのサポートを、規模を問わず世界中の企業・団体に提供。そのインシデントレスポンス能力は、ドイツと英国の政府機関から認定を受けている。