従業員の燃え尽き症候群はここ数年、大きな話題となっている。最近実施された調査によると、人工知能(AI)が燃え尽き症候群の防止や、仕事の満足度の向上に役立つと考えている従業員は58%に上っているという。
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世界各地の6400人の従業員を対象にした調査に基づいてUiPathが作成したレポート「Automation Generation Report--Understanding the workers thriving with AI-Powered automation」(自動化世代に関するレポート--AIによる自動化についての意識調査)によると、従業員のおよそ3分の1がレイオフや、新規採用の凍結により業務負担の増加を強いられている。こういった状況は厳しい経済情勢によってもたらされており、インフレもその一因となっている。
OpenAIの「ChatGPT」や、Microsoftの「Bing」におけるチャットボット、Googleの「Bard」といったツールによって生成型AIの利用が広まる中、テクノロジーを通じたタスクの自動化への関心が高まっている。
同レポートによると、Z世代とミレニアル世代、X世代の従業員が「自動化世代」、すなわちAIツールを通じた自動化と生産性向上の可能性に対して特に寛容な世代を構成しているという。
これらの自動化世代のうち、AIを活用したツールを職場に導入することに最も寛容なのはZ世代で、その69%がAI搭載ツールによって仕事が改善されるという点に同意している。またミレニアル世代の63%とX世代の51%も同様の意見だ。これに対してベビーブーマー世代では、職場におけるAI導入に好意的な見方をしている回答者は44%にとどまっている。
AIを活用した自動化によって仕事が充実するとした回答者は半数以上の58%となっている。またこのレポートによると、AI活用ツールを導入する雇用者をそうでない雇用者よりも好意的に捉えるという回答者は57%だったという。
AIチャットボットや、アート作品を作成するような生成型AIツールによって、従業員の支援や運用の近代化を図ることができる。
職場でのAI導入を支持しているという回答者らは、このようなツールによって職場環境の柔軟性が増し、重要なタスクに集中するための時間が増加するとともに、新たなスキルを学ぶ機会が増えると考えている。
従業員らは自分のやるべきことを理解している。米国のみを見た場合、生産性の向上が自らの職を守る上で役立つと確信している回答者は50%いる。そして、職場におけるAIツールの開発と採用に貢献したいと考えている従業員は世界全体で44%にも及んでいる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。