大塚商会は8月1日、2023年度上期(2023年1~6月)の連結業績を発表した。売上高が前年同期比17.0%増の5210億円、営業利益は19.3%増の367億円、経常利益は18.5%増の376億円、当期純利益は11.2%増の254億円の増収増益となった。
大塚商会の大塚裕司社長
大塚裕司社長は、「初めて半期で5000億円を突破し、上期では過去最高業績となった。た。全ての項目で計画を大幅に上回り、前年同期比2桁増の成長となっている。過去最高だった2019年度上期は『Windows 7』のサポート終了(に伴うPCの買い換え)の特需に支えられたが、それを上回る価値のある数字になったと捉えている。お客さまの競争力強化を意識したIT投資の底固さがベースにある」と総括した。第2四半期(2023年4~6月)も全ての項目で前年同期比2桁増の成長を遂げ、こちらも過去最高を更新している。
内訳で見ると、上期の複写機の販売台数は1.2%増の2万1109台で、そのうちカラー複写機が0.4%増の2万555台。サーバーは8.5%増の1万1970台。PCは10.7%増の64万2107台。タブレットを含むクライアント合計では4.5%増の67万194台となった。
「JEITA(電子情報技術産業協会)による国内PC出荷統計は、2023年4~6月実績が前年割れだが、当社では前年同期比17.3%増、金額ベースでは33.9%増の成長だった。PC単価が前年同期比で約20%上昇し、PC本体の値上げもプラスに影響した。さらに、『オフィスまるごと』の提案でさまざまな商材を販売でき、追加受注の獲得も貢献している。ソフトウェアのライセンス販売の大型案件も獲得できるようになり、数十億円規模の商談もある」などとした。
複写機の販売台数が第2四半期では1.0%減だったが、金額では7%増となったほか、ネットワーク機器などのその他ハードウェアも金額では15.3%増、パッケージソフトウェアは28.3%増と高成長している。過去最高業績の背景には、このようにさまざまな商材で金額ベースの大幅な上昇がある。
大塚商会の単体業績では、売上高が15.9%増の4695億円、営業利益が17.3%増の327億円、経常利益が16.1%増の344億円、当期純利益が8.9%増の238億円だった。単体のSI(システムイングレーション)関連商品の売上高は22.1%増の2705億円、受託ソフトウェアなどが12.0%増の300億円、サプライが7.6%増の917億円、保守などが8.1%増の772億円だった。
連結子会社では、ネットワールドが21.0%増の631億円だった。「ネットワールドは、前年同期に品不足の影響を受けたが、正常化して本来の姿に戻ってきた。順調に推移している」と大塚氏は述べた。