「ChatGPT」は、今起こっている人工知能(AI)ブームの火付け役として、単独で名前を挙げられるほどの人気を博している。さまざまな生成AIツールがユーザーから支持されているのは、広く利用でき、役に立つからだ。ChatGPTを作ったOpenAIは最近、これをさらに役立つものにするために、回答をカスタマイズする機能である「Custom Instructions(カスタム指示)」を追加した。
提供:Maria Diaz/ZDNET
現時点では、Custom Instructionsを利用するには、サブスクリプションプランである「ChatGPT Plus」に加入している必要がある。ただし同社は米国時間7月20日にこの機能をリリースした際、数週間以内にすべてのユーザーに提供すると述べている。
Custom Instructionsの6つの便利な使い方
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ChatGPT Plusの加入者がCustom Instructionsを使うためには、まずChatGPTのウェブサイトで「Settings」メニューを表示し、「Beta features」タブに移動する。そこでCustom Instructionsの項目のスイッチをオンにすると、メニューに「Custom instructions」という項目が表示されるようになる。
そのメニューを選ぶと2つのテキストボックスが表示される。1つはユーザー自身やユーザーの役割を指定するためのもので、もう1つはChatGPTの話し方や文体などを含む、ChatGPTの回答の形式を指定するものだ。
1. 回答をユーザーの文体や職業に合わせて調整する
使う人が自分が学生なのか、マーケティングの専門家なのか、ソフトウェア開発者なのかによって、望ましい回答の文体は変わってくる。Custom Instructionsを使えば、それを調整できる。
自分の職業を指定すれば仕事の内容に合った回答を返してくれるし、どの程度形式張った文体にして欲しいか、長い回答と簡潔な回答のどちらが欲しいかといったことも指定できる。
例えば学生であれば、1つ目のボックスには「私は英語を専攻している真面目な大学生です」、2つ目のボックスには「常にフォーマルかつ学術的な文体で、回りくどい表現を省いて徹底した説明を付けて回答してください」などと指定するのもいいだろう。
2. コーディングのスタイルを好みに合わせる
ソフトウェア開発者は、Custom Instructionsの機能が追加されたことで大きなメリットを得られる。この機能を使えば、作業の文脈を説明したり、好みのプログラミングのスタイルや言語を指定したりできるためだ。
1つ目のボックスには、「私は主に『Java』でコーディングをしているソフトウェア開発者で、DRY原則に従って書かれたコードを好みます」という感じで自分自身の説明と自分のスタイルを指定する。また、2つ目のボックスには、「効率的で読みやすいコードを書き、明快で簡潔なコメントを付けてください」などと書くといいだろう。
ソフトウェア開発者であれば、ChatGPTに複雑なアルゴリズムについてかみ砕いて説明させる、コードレビュワーとして脆弱性を見つけさせる、アルゴリズムを最適化させる、単体テストのコードを書かせる、といった目的にもCustom Instructionsを利用できる。
この機能を使えば、毎回同じスタイルで会話できるため、チャットを新しく始めるごとに改めて繰り返し指示する必要がなくなる。