セーフィー、通信環境が不安定な場所での遠隔臨場を実証--衛星通信とクラウドカメラを活用

寺島菜央 (編集部)

2023-08-16 17:10

 セーフィーは8月16日、ネットワーク環境が脆弱(ぜいじゃく)な沿岸部で行われている風力発電設備の工事現場において、クラウドカメラを活用した「遠隔臨場」を実現する実証試験を行ったと発表した。実証の結果、通信環境が安定しない場所でも、衛星通信や屋外向けメッシュWi-Fiルーターを活用することで、安定したネットワーク環境を構築し、遠隔業務の実現につなげることができたとしている。

 同社によると、さまざまな現場でウェアラブルカメラやウェブ会議システムを活用した遠隔臨場が進んでいる一方で、トンネル内や沿岸部、山間部などの通信環境が悪い場所ではウェアラブルカメラなどを安定品質で利用できない可能性があるという。

 実証では、衛星通信「Starlink」と屋外向けメッシュWi-Fiルーター「PCWL-0410(PicoCELA)」の組み合わせにより、通信環境が不安定なエリアにおいて安定的なネットワーク環境を構築。セーフィーが開発し、キヤノンマーケティングジャパンと協力して提供しているクラウドカメラ「Safie Pocket2」と「Safie Pocket2 Plus」をこのネットワーク環境に接続して、風力発電設備の据付業務や大型部品運搬時の現地調査などをリアルタイムに遠隔からサポートする目的で実証を行った。

実証試験を実施した沿岸部
実証試験を実施した沿岸部

 実証は秋田県能代市の沿岸部において5月23日~6月7日に実施。衛星アンテナを遮蔽(しゃへい)物の少ない場所に設置することで、LTE通信が行き届いていない沿岸部においてもStarlink稼働用の電源を確保するだけで迅速にインターネット接続できるネットワークの構築が可能となった。これにより、安定した通信環境でウェアラブルクラウドカメラの映像をリアルタイムに確認できたという。

 また、現場でのウェアラブルクラウドカメラの活用場所に合わせてルーターの設置位置を調整することで、事務所エリアや風車建設作業エリアなど、インターネット通信が必要な場所が変わった場合でも、柔軟に安定したネットワーク環境を構築できたとしている。

 今後セーフィーは、今回の実証で利用したStarlinkや屋外メッシュWi-Fiルーターなどの機器に限らず、さまざまなネットワーク機器や技術を検討・活用し、より多くの条件下でネットワーク環境の構築を実現していくことで、クラウドカメラの活用の幅を広げられるようサービスの改善や提供をしていく予定だ。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]