Adobeは米国時間8月20日、共同創業者のJohn Warnock氏が82歳で死去したと発表した。死因は明らかにしていない。
John Warnock氏
提供:Adobe
Warnock氏は1982年、Xeroxの元同僚であるCharles Geschke氏と共同でAdobeを創業。最初の製品は「Adobe PostScript」だった。同社はこれについて「デスクトップパブリッシング界に革命をもたらす画期的なものだった」としている。Warnock氏は2000年に最高経営責任者(CEO)を退任後、Geschke氏とともに2017年まで取締役会会長を務め、以降は取締役会の一員として名を連ねていた。
Adobeによると、Warnock氏はその技術的功績により、Barack Obama大統領(当時)からアメリカ国家技術賞を授与されたほか、IEEEコンピューターソサエティーからComputer Entrepreneur Award、米電子工業会(AeA)からDavid Packard Medal of Achievement、そしてグリエルモ・マルコーニ国際フェローシップ財団からはマルコーニ賞を贈られている。
Adobeの会長兼CEOであるShantanu Narayen氏は、従業員に以下のメッセージを電子メールで伝えた。
われわれが愛してやまない共同創業者のJohn Warnock博士が82歳で他界したことを、深い悲しみとともにお伝えする。
Johnの素晴らしい才能と技術革新は世界を変革した。今日という日はAdobeのコミュニティーと同氏が数十年にわたってインスピレーションを与えてきた業界にとって悲しい日となる。
Narayen氏はさらに、Warnock氏のさまざまな功績を紹介した上で、以下のように続けた。
同氏のイノベーションがもたらした影響は数多くある一方、同氏が有していた不屈の精神と情熱、そして高い価値を持つ企業を作り上げるという信念は、Adobeで働く幸運に恵まれたわれわれ全てに影響を及ぼしてきた。Johnはどのテクノロジーが顧客を喜ばせるのか、そしてビジネス上の価値を生み出すのかという点について、驚くほど深い洞察を有していた。Johnと、その妻でありグラフィックアーティストでもあるMarvaは、いつも当社の製品を使用し、顧客からの共感を得る上での基準をもたらしてくれた。