LegalOn Technologiesは8月29日、AI契約審査プラットフォーム「LegalForce」の「条文修正アシスト」機能を英文契約書に対応させた。
条文修正アシストは、Microsoftが「Azure OpenAI Service」で提供している「ChatGPT API」を活用し、契約書の修正をサポートする機能。5月にオープンベータ版が提供され、当該契約書の内容を一定程度反映した文案を表示することで、企業の法務担当者や法律事務所の専門家が修正文案の検討にかける労力や時間の軽減を支援する。
現在、グローバル化によって海外との取引が拡大し、法務でも英文契約書を審査する機会が増加傾向にある。法務担当者は、契約書を審査・修正する際、過去に締結した類似の契約書や当該契約書の契約類型に関する法律知識を踏まえ、当該契約書に合わせた修正文案を検討する。
一方、英文契約書は、和文契約書と比べ、網羅的な定めをすることがより重要になることや、準拠法・合意管轄条項の重要性が高いといった特有の留意点があるという。英語を母国語としない担当者にとっては、英文契約書における適切な修正文案作成にかかる労力は大きな課題となっているとLegalOn Technologiesは説明する。
LegalForceでは、英文契約書の審査を支援するため、これまで「Non-disclosure Agreement(秘密保持契約)」や「Service Agreement(業務委託契約)」など、14類型の英文契約書に対応する自動レビュー機能を提供している。また、6月には、英文契約書の和訳を見ながら契約審査が可能になる「翻訳」機能のオープンベータ版を提供している。
条文修正アシストが英文契約書に対応したことで、自動レビュー機能に対応する契約類型において、自動レビューの結果と契約書の和訳を照らし合わせながら確認できることに加え、修正の際には文案を生成させることが可能となった。これにより、英文契約書審査の効率化を支援するという。