伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は12月4日、SAPジャパンとクラウドERPサービス「GROW with SAP」の戦略的パートナーシップを国内で初めて締結したと発表した。3年間で100億円の売り上げを目指すとしている。
ERPを中心とした基幹システムは、導入時の追加開発が原因で更改や改修に時間がかかる場合が多くなっている。そのため、できるだけ手を加えず標準の機能を活用して導入するFit to Standardのアプローチを取り入れ、不足する機能については周辺システムと連携するなど、環境の変化に柔軟に対応できるシステムが求められている。
GROW with SAPは、パブリッククラウド版「SAP S/4HANA Cloud, public edition」の利用に当たり、ベストプラクティスのサポート、導入促進サービス、コミュニティー、トレーニングなど、企業の継続的な成長とイノベーションを支援するサービスになる。クラウドERPを中心に、AIやノーコードの開発ツールを含めた拡張プラットフォーム「SAP Business Technology Platform(BTP)」や、SAP S/4HANAへの移行のベストプラクティスをまとめた方法論「SAP Activate」などが利用できる。
CTCは、ERPを標準導入するソリューション「Figues(フィグ)」を2021年から提供している。これは、SAP S/4HANA Cloud, public editionの標準導入と、SAP BTPを活用した個別システムを組み合わせたもので、基幹システムをクリーンに保ったまま、他システムとの連携やユーザーインターフェースの統合・変更、機能改修、サービスの可視化による運用負荷の軽減など、自社業務に合わせたシステムの最適化を可能にする。
今回のパートナーシップにより、SAPとの強力なサポートを背景に、Figuesの導入を促進して、企業の基幹システムの最適化と有効活用、業務プロセス改善の内製化をトータルに伴走型で支援していくとしている。