ドリーム・アーツ、米企業とクラウドセキュリティを開始--JCBが最初の顧客に

ZDNET Japan Staff

2023-12-21 06:30

 ドリーム・アーツは12月20日、米データセキュリティ企業のFortanixと技術提携し、クラウドセキュリティサービスの提供を開始すると発表した。ジェーシービー(JCB)が12月より最初の顧客になる。

 ドリーム・アーツは、大企業向けクラウド型業務システム基盤「SmartDB」などを手掛ける。Fortanixは、データ暗号化などに使用する鍵管理サービス「Fortanix DSM」や秘密計算などのデータセキュリティを手掛けている。両社は、技術提携によりFortanix DSMとSmartDBを組み合わせたクラウドセキュリティソリューションを提供していく。

 ドリーム・アーツによれば、同社ではSmartDBのサービス提供基盤に「Microsoft Azure」を採用しており、金融や保険、医療、製造などの極めて機密性の高いデータや情報を取り扱う企業・組織では、暗号化などにより保護しているデータと、データの暗号化/復号に必要な鍵の所有と管理を分離することが重要になる。特に米国でその対応が進んでいるという。

 ドリーム・アーツとFortanixのソリューションでは、SmartDBのユーザーデータがSmartDB内で保護され、保護に必要な鍵をFortanix DSMでユーザーが管理(BYOK:Bring Your Own Key)する。これにより、SmartDBのユーザーデータはユーザーだけが利用でき、第三者の利用が不可能になる。

通常と今回のソリューションの違い
通常と今回のソリューションの違い

 今回のソリューションを最初に導入するJCBの執行役員 システム本部長の中田一朗氏によれば、同社ではオフィスの業務システム基盤をクラウドに順次移行させており、クラウド上でより安全な仕組みをドリーム・アーツから提案され、採用を決定した。同氏は、「SmartDBは、ユーザー部門の市民開発を促す基盤で、システム部門に頼らずユーザー部門での市民開発が進み、事業進展に貢献することを期待する。Fortanix DSMの導入で、利用企業側が暗号化の鍵の管理をできることにより、さらに安全安心にSaaSサービスを利用できると評価している」とコメントしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]