「Mabox Linux」の概要
- 「Mabox Linux」はオープンソースの無料デスクトップOSであるため、自由にダウンロードし、何台にでもインストールできる。
- ユーザーフレンドリーで見栄えがよく、動作は高速であり、信頼性も申し分ない。
- メニューの表示にはマウスの右ボタンを使う必要があるため、若干の慣れが必要かもしれない。
「Mabox Linux」のデスクトップには、この環境に慣れるための「Welcome」アプリが用意されている。
提供:Screenshot by Jack Wallen/米ZDNET
筆者は2000年代の初め頃、ウィンドウマネージャーを次々に取り替え、評価していた。理想のデスクトップ環境を追い求めていたのだ。その過程でありとあらゆる「Linux」を試した結果、筆者は「Blackbox」というウィンドウマネージャーにしばらくの間落ち着くことになった。Blackboxはとてもシンプルなかたちに仕上げられており、その最小限度のインターフェースとフットプリントによって、筆者のコンピューターはさながらジェット燃料と魔法の力でパワーアップされているかのようだった。
当時を振り返り、「あの頃は良かった」という昔話を語ることはできる。しかし、この記事の趣旨はそうではなく、Linuxだ。そしてあの頃の牧歌的な世界は今も生き残っているだけでなく、活況を呈してもいる。
Blackboxが進化した「Openbox」もそういった世界の1つだ。ただ、OpenboxはC言語で完全に開発し直され、今となっては当初のコードを一切含んでいない。
Openboxはシンプルであるものの、極めて柔軟な設定が可能なウィンドウマネージャーであり、デスクトップ環境に統合することさえできる。
このOpenboxをデフォルトのウィンドウマネージャーとして採用しているLinuxディストリビューションの1つがMabox Linuxだ。Mabox Linuxは「Manjaro Linux」をベースにし、Openboxを完璧なまでに使いこなすとともに、OS上で起こっている物事を通知するツールをデスクトップ上に多数用意している。Mabox Linuxはデスクトップとのやり取りを容易にするために必要となるキーボードショートカット全てを定義するウィジェットを2つ提供してくれてもいる。デスクトップメニューを表示させるためのトップバーもあり、デスクトップ上のどこででもマウスを右クリックすることでアクセスでき、システムトレイも用意されている。