KDDIは、同社の通信網からのさまざまな課金情報を統合して料金や請求などの管理システムへ中継する仕組みを2024年度にクラウド化する。この開発を担当する日本オラクルとNECが発表した。
この仕組みは「統合課金メディエーション」と呼ばれる。今回の取り組みでは、KDDIの携帯電話サービスの基幹ネットワークからパケット通信や音声通話などの課金情報を統合課金メディエーションが受信・収集(課金ゲートウェイ)および加工・集計(課金メディエーション)し、そのデータを料金・請求システムへ送る。
イメージ(出典:NEC)
NECは、同社子会社の米Netcracker Technologyが提供する課金ゲートウェイ機能と課金メディエーション機能をパッケージソフトウェア化し、統合課金メディエーションとしてKDDIに提供する。統合課金メディエーションの稼働基盤には、Oracleの「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)を採用する。
これまでKDDIは、課金ゲートウェイと課金メディエーションの領域において、用途に応じた複数の設備を運用しており、運用の複雑性と定期的な設備更改に伴う開発費用が課題になっているという。このためIaaSと通信業界標準のパッケージソフトを導入することで、これらの課題を解決する。KDDIは、NECと日本オラクルがこの領域で多くの導入実績と知見を持つとして選定したという。