LegalOn TechnologiesとLegalscapeは2月9日、法務業務を包括的に支援する構想の実現に向けて、資本業務提携を通じた戦略的なパートナーシップを締結したことを発表した。
LegalOn Technologiesは、弁護士の法務知見と自然言語処理技術や機械学習などのテクノロジーを組み合わせ、企業法務の質の向上と効率化を実現するソフトウェアを開発・提供する企業。2019年4月にAI契約審査プラットフォーム「LegalForce」、2021年1月にAI契約管理システム「LegalForceキャビネ」、2023年4月に米国でAI契約レビュー支援ソフトウェア「LegalOn Review」を提供している。
Legalscapeは、高度な自然言語処理技術や生成AIの法律分野での基礎研究・応用などの技術力を強みとし、法律情報をはじめとした種々の情報の包括的なデータベースの構築や、それらを効率的に利用/活用するインターフェースを開発・提供する企業。2021年6月に提供開始したリーガルリサーチプラットフォーム「Legalscape」は、2023年9月に生成AIと同社独自の自然言語処理技術を組み合わせたAIリサーチ機能を導入している。
今回のパートナーシップの背景として、ニーズの変化があるという。リーガルテックサービスは、リーガルリサーチや契約審査、管理など、個別業務に即した形で従来発展してきたとLegalOn Technologiesは述べる。しかし、リーガルテックサービスの普及が進む昨今、法務実務の現場においてこれら業務の有機的な関連性は高まりつつあり、顧客のニーズは“業務領域ごとに対応した個別サービス”から“組織や業務内容、状況に合わせてシームレスに活用できる包括的な支援サービス”に移り変わってきていると同社は続ける。
この変化を踏まえ、企業法務部・法律事務所をはじめとした顧客の法務業務を包括的に支援するため、契約書のレビューや管理領域に強みを持つLegalOn Technologiesとリーガルリサーチ・データベース領域に強みを持つLegalscapeはパートナーシップを締結したという。
今後は、両社の強みを生かし、製品間の相互連携を含む製品開発、運用の支援を検討・実施していく予定だとLegalOn Technologiesはコメントする。