東海国立大学機構と富士通、太陽高エネルギー粒子増加をもたらす太陽フレアーの条件を見出す

NO BUDGET

2024-03-18 07:25

 東海国立大学機構と富士通は、太陽高エネルギー粒子の増加要因となる太陽フレアー(フレアー)の発生条件を見出す成果を得た。この成果は月・火星・惑星間空間での人類活動の安全確保を目指した、宇宙放射線の発生予測に関する共同研究において得られたもの。太陽高エネルギー粒子の増加は宇宙天気に影響を及ぼすとされている。

 分析の結果、太陽高エネルギー粒子の発生において、フレアーの規模と継続時間が重要であると判明した。またフレアー発生数が少ない黒点領域で発生する第一フレアーが太陽高エネルギー粒子の増加をもたらしやすいことを見出した。

 この成果は、太陽高エネルギー粒子事象の予測において、前日のフレアー活動が比較的弱かった黒点領域で発生する第一フレアーの予測が重要であることを示唆しており、今後の宇宙天気予報の研究開発に新たな指針を与えるものになるという。

宇宙天気現象の発生と太陽高エネルギー粒子による影響のイメージ
宇宙天気現象の発生と太陽高エネルギー粒子による影響のイメージ

 同研究には、富士通のAIプラットフォームである「Fujitsu Kozuchi」に搭載された説明可能なAIの「Wide Learning」を適用している。

 惑星間空間とは、太陽系の惑星間にある空間のこと。太陽高エネルギー粒子とは、太陽フレアーやコロナ質量放出に伴って加速された高エネルギー粒子が発生する現象をいう。太陽フレアーは太陽で発生する爆発的な増光現象のこと。

今回の研究手法と成果の概要
今回の研究手法と成果の概要

 今回の分析には、米国海洋大気庁(NOAA)の宇宙天気予測センターや米国航空宇宙局(NASA)のSolar Dynamics Observatory衛星からのデータを活用している。さらに富士通製スーパーコンピュータ「不老」によって計算された黒点周辺の3次元磁場モデルなども活用した。それらの膨大な組み合わせの中から、太陽高エネルギー粒子事象の発生につながる条件を分析し抽出した。

 なお、今回構築した分析モデルでは、従来の太陽高エネルギー粒子の増加予測手法と同等の精度で予測を実現できる。くわえて黒点周辺の3次元磁場モデルに基づいた独自のパラメータを用いることで、さらに精度が向上することも確認できているという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]