NECは4月8日、同社玉川事業場の社員食堂を「FIELD玉川」としてリニューアルオープンしたと発表した。社員食堂の刷新により同社は、食を通して社内外の人々がつながりを深め、新たなイノベーションを創出することを図る。
NECは社員食堂の枠を越えた交流空間「FIELD」を展開しており、FIELD玉川は同社本社ビルに続いて2カ所目となる。「食事をするだけの場」だった社員食堂から、「食を伴う共創空間」として社内外の人々が気軽に利用でき、交流を通してイノベーションが生まれる場になったと同社は説明する。
FIELD玉川はコワーキングスペースとしての機能を有しており、食事をしながらミーティングができる会議室も備えている。3つのミューラルアート(壁画)は幅が10メートル以上、高さは天井に届くほどの大きさで、NECの従業員が有志で制作に携わった。年代や部署が異なる従業員やプロのアーティストと交流しながら制作したという。
FIELD玉川におけるスペースの一部。ミューラルアートや売店が設置されている
FIELD玉川では、心身の健康に配慮し、栄養バランスや彩りを意識した食事メニューを提供している。顧客企業やパートナー企業などもNECグループの従業員による案内があれば利用可能。そのほか、24時間営業の売店では17~19時に酒類の販売を行っており、夕食の前に軽く飲酒を楽しむフランスの習慣「アペロ」による従業員同士のコミュニケーション活性化に活用できる。2024年秋には、売店に顔認証による決済システムの導入を予定している。
NECは2023年6月、玉川事業場内に組織や会社の枠を越えてイノベーションを創出する拠点「Innovation Hub」を開設した。2024年度中をめどに、同社従業員による案内なしで顧客企業やパートナー企業がサテライトオフィスのように同拠点を利用可能にすることを目指している。