久喜市立図書館(埼玉県)、図書館流通センター(TRC)、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、生成AI技術などを活用した蔵書検索システムの実証実験を5月下旬から始める。久喜市立図書館とTRCは、利便性向上や読書への興味を促すために、KCCSが提供するAI技術を活用した図書館サービスを導入する。この実験では、AIを活用した蔵書検索支援を行い、利用者の利便性向上や図書館職員の業務負荷軽減を目指す。
久喜市立図書館は、利用者がより便利に利用できるようにとKCCSが提供する公共図書館システム「ELCIELO」を導入し、2024年5月から利用を始めた。久喜市立図書館と指定管理者のTRCは、AIを活用することで利用者の利便性向上や、子どもからシニアまでの幅広い世代に読書への興味を促すことを目指している。KCCSがAIなどの先端技術を活用した図書館サービスを提供しているため、3者での実証実験の実施が決定した。
公共図書館では、利用者が書籍を探す際に「記憶違いなどで目的の書籍を見つけられない」「適切なキーワードで検索できない」といった問題がある。図書館職員の専門知識に大きく依存している現状があるため、AI技術を活用した蔵書検索支援を通じて、利用者の利便性向上や図書館職員の業務負荷軽減を目指す。
実証実験では、ELCIELOに、記憶違いや記憶が曖昧な書籍タイトルの検索時に類似の書籍タイトルを提案する「読書サポートAI(仮)」機能と、利用者の読書傾向に基づいた書籍の推薦を行う「レコメンド」機能を実装した生成AI蔵書検索システムを連携させる。
実施期間は2024年5月下旬~2025年3月の予定で、図書館職員が先に利用し機能改善を行った後、2024年夏ごろから利用者向けに実験を行う。
読書サポートAI(仮)の利用イメージ
※クリックすると拡大画像が見られます