本田技研工業は、将来のSoftware Defined Vehicle(SDV)の実現に向けた次世代の半導体/ソフトウェア技術をIBMと共同開発する。両社が5月15日に発表した。
SDVでは、従来のモビリティーに比べて、求められる処理能力や、それに伴う消費電力の飛躍的な高まりに加え、半導体設計の複雑化が予測される。これらの課題を解決するため、次世代の半導体やソフトウェア技術を自ら研究・開発する力を手に入れることが重要であると判断した。
共同研究では、処理能力の向上と消費電力の低減を目指し、ブレインインスパイアードコンピューティングやチップレットなどの半導体技術の共同研究開発を検討する。ブレインインスパイアードコンピューティングとは、脳の構造と機能を模倣し、半導体チップに最適化されたコンピューターアーキテクチャーとアルゴリズムを指す。
ソフトウェア技術については、ハードウェアとの協調最適化による製品の高性能化や、開発期間の短縮化を目指す。さらに、複雑化する半導体設計を適切に管理するためのオープンで柔軟なソフトウェアソリューションを検討していく。