IDC Japanは、国内ハイパースケールデータセンターの需要量に関する分析結果を発表した。これによると、2045年末時点の需要量は2023年の約4倍となる約4000メガボルトアンペアに達する可能性があるという。
ハイパースケールデータセンターは、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft、Googleなどがクラウドサービスを提供するために使用している大規模な設備能力を有するデータセンターを指す。
IDC Japanは、国内で複数のハイパースケールデータセンターの増設が進んでいるとし、クラウドサービスの事業が急成長していること、またAI向けのサーバーをハイパースケールデータセンターに配備する例が増えていると指摘。ハイパースケールデータセンターへの需要が増加しており、データセンター事業者や不動産事業者が建物と設備を建設して、必要なデータセンターキャパシティーの供給量を増加させていると解説する。
1棟のハイパースケールデータセンターを建設するには、数百億円程度の資金と土地の調達から建物の竣工まで5年程度を要するという。このため関連事業者は、10年以上の長期的な需要トレンドを見極める必要があるとしている。
なお、今回の予測は約20年間にわたるもので、この間にITでは予測できないような技術変革やビジネスモデルの変化が生じる可能性があり、長期トレンドの予測に無視できない程度の上振れもしくは下振れのリスクが存在するとも指摘している。
出典:IDC Japan