岡山県精神科医療センター(岡山市北区)は6月11日、岡山県警が同センターの患者に関する約4万人の個人情報の漏えいを確認したと発表した。同センターでは5月にランサムウェア攻撃による被害が発生している。
同センターによると、漏えいが確認されたのは、職員が総合情報システムで業務により作成した資料に保存している共有フォルダ内の患者の氏名、住所、生年月日、病名などと、 病棟会議の議事録などだとしている。
同センターでは、5月19日午後4時頃に同センターおよび東古松サンクト診療所(岡山市北区)の電子カルテを含む総合情報システムで障害が発生。同20日に岡山県と岡山県警、厚生労働省へ連絡するとともに、同21日に障害はランサムウェア攻撃が原因と見られることを公表、同22日に個人情報保護委員会にも報告を行っていた。岡山県警の捜査で6月7日に個人情報の漏えいが確認されたという。
同センターは、「この度、私どもの電子カルテのセキュリティー対策への管理監督が十分でなかったためにこのような事態を招き、これまで信頼いただいた皆様を裏切ることになってしまいました。患者の皆さま、ご家族、関係者各位に多大なるご心配とご不安、ご迷惑を与えてしまったことに深くお詫び申し上げます」とのコメントを表明している。