人工知能(AI)に仕事を奪われるのではないかとビクビクしている人は大勢いる。その気持ちはよく分かるし、理解もできる。だが、AIは新しい仕事への扉を開くものでもある。上位の職種では、「OpenCV」「PyTorch」「TensorFlow」を使ったプログラミングの知識といった高度なスキルが求められるが、コンピューターサイエンティストではない人向けの仕事もある。例えば、Amazon Web Services(AWS)では、さまざまなトレーニングコースや新しい認定資格を導入して、さまざまな人に門戸を開いている。
企業の従業員がAIの専門知識を身に付け、その知識を証明できるようにするために、AWSは必要なAIスキルを学べる新しいAIトレーニングコースと、そのスキルを証明できる2種類の新しい認定資格を発表した。具体的には次の通りだ。
「AWS Certified AI Practitioner」:これは基礎レベルの認定資格で、技術者以外の従業員向けに創設されたものだ。AI、機械学習(ML)、および生成AIのコンセプトやツールに精通していることを証明するのに役立つ。マーケティング、営業、プロジェクト管理および製品管理、人事、財務など、IT以外の職務を担当し、AIがもたらす機会の発見や技術チームとのスムーズな連携を目指す従業員にとって最適な資格だ。
提供:AWS
「AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate」:この認定資格は技術職向けで、AIソリューションやMLソリューションの構築、デプロイ、保守に必要なスキルを証明するためのものだ。モデルパフォーマンスの最適化、計算資源の管理、モデルのバージョンアップ、AIソリューションの保護など、重要なスキルを対象としている。ビジネス目標を達成するためにAIを活用しているIT担当者にとって欠かせない資格だ。
この2つの新しい認定資格を創設するにあたって、AWSは「AWSスキルビルダー」で11種類の新しいトレーニングコースを開講した。このサイトはサブスクリプション制で、個人で利用する場合は月額29ドル(約4500円)または年額449ドル(約7万600円)が必要だ。
これらのAIコースでは、次のような基礎的な内容を扱う。
- Fundamentals of Machine Learning and Artificial Intelligence(機械学習と人工知能の基礎)
- Exploring Artificial Intelligence Use Cases and Applications(人工知能のユースケースと用途を知る)
- Essentials of Prompt Engineering(プロンプトエンジニアリングの要点)
レベルの高いAWS Certified Machine Learning Engineer - Associateの取得を目指す人には、データ変換技法、特徴量エンジニアリング、バイアス軽減戦略、データセキュリティなど、高度な内容を学ぶコースも用意されている。
一方、AWS Certified AI Practitioner向けのトレーニングリソースには、8種類の無料コースがある。これらのコースでは、AI、ML、生成AIの実際のユースケース、基盤モデル(FM)の選択方法、および効果的なプロンプトの作成に関するコンセプトや手法などを学習できる。
AWSでは、AWSスキルビルダーと「AWS Educate」で、AI、ML、生成AIのコースや学習リソースを合わせて100種類以上提供し、仕事の未来に備える人々を支援している。
提供:zf L/Getty Images
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。