デルは5月25日、企業向けデスクトップPC製品系列「OptiPlex」の新製品として、情報漏えいを防ぐハードディスク(HDD)非搭載モデルの販売を6月2日に開始すると発表した。HDD非搭載OptiPlexを活用するためのソリューション「Dell ThinPC Solution」の提供も同時に始める。
HDD非搭載モデルは、情報セキュリティ強化を図る同社のコンセプト「Dell ThinPC」に基づく製品。クライアントPC本体にデータを保存できないので、データ流出を未然に防止できる。
シンクライアントやブレードPCなどで用いられる専用端末と違い、Dell ThinPCはHDD非搭載であることを除くとほかのOptiPlex製品と変わらない。そのため、通常のPCと同等の使用環境を提供し、エンドユーザーの生産性に影響を与えることなく、セキュリティレベルを飛躍的に高められるという。
Windowsやインテル製プロセッサといった業界標準技術を採用しており、ユーザーを特定企業のプラットフォームに縛ることがない。後日HDDを追加すれば通常のPCと同じ構成になるので、将来の転用、再配置にも柔軟に対応できる。
また、Dell ThinPC Solutionでは、クライアントPCで記憶媒体の利用を禁止して情報漏えいを防ぐほか、USBなど各端末のデータポートをサーバから一元管理し、情報漏えい対策を強化する。
OptiPlex HDD非搭載モデルの構成例と税込み価格は以下の通り。
- 筐体:省スペース型BTX準拠モデル
- プロセッサ:インテルPentium4(動作周波数3.0GHz)
- メモリ:512MB DDR2 533(最大4GB)
- ネットワーク:オンボードGigabit Ether(10/100/1000 LOM)
- ビデオ:フルカラーで最大1900×1200ピクセル、デュアルモニタ対応
- 販売予定価格:7万9000円