すでに報じているようにBEA Systemsは同社の新しい製品ラインであるAquaLogicの発表を行った。
AquaLogicはビジネスプロセスの処理単位である「サービス」を組み合わせて柔軟なシステムを構築する--サービス指向アーキテクチャ(SOA)を実現する--ための基盤となる製品だ。
同社はJavaアプリケーション開発のミドルウェア、WebLogicを提供していることで知られるが、AquaLogicはアプリケーション単位ではなく、WebLogicなどのJ2EEアプリケーションやパッケージソフトの機能を組み合わせて実現するビジネス上の“サービス”単位を管理する、より上位の概念に相当するミドルウェアとなる。
AquaLogic登場の背景には、マルチプラットフォームや異なるテクノロジーの連携の問題がある。
「企業システムはベンダーによるロックインの歴史だった--90年代にはOSにロックインされ、ハードウェアを変更するのも非常に大変だった。この問題を解決するためにWebLogicのようなアプリケーションインフラストラクチャとなるミドルウェアが出てきた。しかし、実際にはSAPやOracleやSiebelのようなアプリケーションのレベルでのロックインが起こってしまっている。これらの製品では、“ベストプラクティス”といいつつ結局は独自のアプリケーションを書かなければならないといった問題が生じていた。」(日本BEAシステムズ・保阪武男マーケティング本部長)
このため、アプリケーションのレイヤーを仮想化するための「サービスインフラストラクチャ」を提供し、既存のIT資産を流動化させて必要なサービスを組み合わせることで、新たにアプリケーションを構築できるようにするのがAquaLogicの役割となる。
同製品群は、早いものでは今夏からの出荷を予定しているが、日本での販売価格などの詳細は6月21日に発表するとしている。