ネットワーク・セキュリティのウォッチガード・テクノロジーズ・ジャパンは8月23日、SSL-VPN専用装置「WatchGuard Firebox SSL Core VPN Gateway」の販売を開始した。価格は75万2850円からとなっている。
同製品は、米Citrix SystemsのSSL-VPN専用装置「Citrix Access Gateway」が含む技術とウォッチガードのハードウェアを組み合わせたものだ。Firebox SSLは、同時使用ユーザー数を205人までとした、中小企業向けの機種である。
ウォッチガードの中井健二社長は「既存のSSL-VPN製品は価格が高いか使いにくい」と説明。Firebox SSLは中小企業向けとして「煩雑な機能を省き使いやすいように設計され、価格が安く、管理コストを低く抑えられる」(中井社長)と優位性を強調している。
ウォッチガード・テクノロジーズ・ジャパン代表取締役社長 中井健二氏 |
Citrix製品との関係については「両社は補完的関係にある」と説明した。大企業向けはCitrixが、中小企業向けはウォッチガードが担うという棲み分けをしていく。
Firebox SSLには「Secure Access Client」モードと「KIOSK」モードの2つの機能がある。Secure Access Clientではパソコンにエージェントソフトが必要となり、KIOSKではエージェントソフトがいらない。KIOSKモードは、インターネットカフェなど不特定多数の人間が使うパソコンからVPN(仮想私設網)通信でデータをやり取りしながらも、パソコンにデータを残さない。
Secure Access Clientは、クライアント・サーバアプリケーションやウェブアプリケーションに加えて、ソフトウェアベースでのIP電話での音声通信もできる。また同モード下では、社内ネットワークに接続するパソコンに対して、ウイルス対策の定義ファイルやセキュリティホールなどもチェックして、エンドポイントセキュリティ機能を搭載する。
Firebox SSLは本体価格とは別に、同時利用ユーザー数5で10万9200円、同10で21万7350円、同20で43万4700円のライセンス料が必要になる。