オープンソースの活用が
企業競争力に直結
他社のサービスは、一極集中的な構成なため、トラフィックが集中するとシステムに負荷がかかりやすい。障害が起こった場合も、顧客から預かった画像データが失われる危険性がある(図3参照)。これに対しKMPIのシステムは、センターとラボ、店舗にサーバーを分散させて三重化しているため、従来型の構成よりはデータの保全性が高いと言える。そこにアイシロンが導入されたことで、さらに安全性は高まった。
飯塚課長は、今後さらにオープンソースを活用し、コストを抑えつつも保守・運用に優れたシステム開発に取り組むという。それは、オープンソースこそが企業競争力の源泉になると捉えているからだ。
たとえば、アウトソーシングを使う場合、事業規模の拡大とともに、ITリソースを増やす必要がある。そのため、費用も当然増える。商用システムを導入した場合も同様だ。これでは、事業規模が拡大しても、獲得する利幅が小さくなってしまう。
これに対し飯塚課長は「オープンソースの採用は、自己責任の部分が大きいので、管理者の負担が大きく、稼働開始当初は属人的になりがちなのは否めません。しかし、事業が拡大しても、システムの拡大は最小限で済むのです。これが、当社の競争力につながると考えます」と言い切る。
飯塚課長は、保守・運用のあり方についてさらに見直しを進め、ビジネスの拡大にシステムを即応させていく考えだ。
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