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オープンソースを積極活用し、コストと信頼性の両立を目指す(後編) - (page 2)

小林正宗(月刊ソリューションIT編集部)

2005-11-22 21:00

オープンソースの活用が
企業競争力に直結

 他社のサービスは、一極集中的な構成なため、トラフィックが集中するとシステムに負荷がかかりやすい。障害が起こった場合も、顧客から預かった画像データが失われる危険性がある(図3参照)。これに対しKMPIのシステムは、センターとラボ、店舗にサーバーを分散させて三重化しているため、従来型の構成よりはデータの保全性が高いと言える。そこにアイシロンが導入されたことで、さらに安全性は高まった。

図3 オンラインラボサービスの特徴

 飯塚課長は、今後さらにオープンソースを活用し、コストを抑えつつも保守・運用に優れたシステム開発に取り組むという。それは、オープンソースこそが企業競争力の源泉になると捉えているからだ。

 たとえば、アウトソーシングを使う場合、事業規模の拡大とともに、ITリソースを増やす必要がある。そのため、費用も当然増える。商用システムを導入した場合も同様だ。これでは、事業規模が拡大しても、獲得する利幅が小さくなってしまう。

 これに対し飯塚課長は「オープンソースの採用は、自己責任の部分が大きいので、管理者の負担が大きく、稼働開始当初は属人的になりがちなのは否めません。しかし、事業が拡大しても、システムの拡大は最小限で済むのです。これが、当社の競争力につながると考えます」と言い切る。

 飯塚課長は、保守・運用のあり方についてさらに見直しを進め、ビジネスの拡大にシステムを即応させていく考えだ。

SANの柔軟性とNASの管理性を併せ持つ
低価格ストレージ「アイシロン」

 Isilon IQ(アイシロン)は、SANの柔軟な構築環境を実現しつつ、NASのように管理が容易なのが特徴だ。動画や音声、画像などの「非構造化データ」の保存に優れている。

 最大の特徴は、「分散ファイルシステム」を採用している点だ。ノード数を増やしても、1つのボリュームとして管理できるため、データ容量の増加に伴って、管理の業務量が多くなることはない。

 データを書き込む場合、特定のノードのみに格納するのではなく、データを分割して各ノードに書き込む。ノード間にまたがってRAIDを構成しているので、データの保全性が高いという。

 分散ファイルシステムは、スケーラビリティにも優れている。ノードを増設すると、それに比例してスループットも向上する。NASの場合、「ヘッド」と呼ばれる中枢に障害があると利用不能になる。だがアイシロンは、ヘッドを持たず、すべてのノードにインターフェースがあるため、そういった障害を回避できる。

 また、各ノードに均等にデータ配置する「Auto Balance機能」や、ハードの障害を事前に予測する「Soft Fail機能」などを搭載する。

 その他の機能的な特徴は以下のとおり。

  • Smart Connnect:負荷分散機能により、アクセスの効率化を図るもの。同じホスト名でアクセスしても、最適なノードに接続できる。
  • Virtual Hot Spare:障害が発生した場合、クラスタ全体の残り容量の中に、再構築分のデータを割り当てる。
  • Flex Protect-AP:フォルダやファイル単位でプロテクトのレベルを設定可能。

 最小構成の参考価格は約1200万円で、ミドルレンジからハイエンドのニーズに対応。国内では、東京エレクトロンなどが製品を取り扱っている。

図 アイシロンのシステム構成

表 SANとNASの違い


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