ソフトウェア特許の必要性、知財法専門の英裁判官が疑問視

文:Ingrid Marson(ZDNet UK)
翻訳校正:河部恭紀(編集部) 2006年01月16日 16時18分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 英国の裁判官が、ソフトウェア特許は認められるべきかと問いかけるとともに、「地上にあるすべてのもの」を特許の対象とする米国のやり方を批判した。

 知的財産法を専門とする英控訴院の裁判官Robin Jacobが、ロンドンで現地時間12日に開催されたSociety for Computers and Lawのセミナーで、ソフトウェア特許が持つ可能性のある問題について講演した。

 「コンピュータプログラムに特許は必要か。その根拠は何か」とJacobは問いかけた。

 ソフトウェア特許の必要性についてはFoundation for a Free Information Infrastructureなどの活動団体も疑問を投げかけているが、この問題に関する詳しい研究はほとんど無い。欧州委員会は、ソフトウェア関連技術の特許について、法的、技術的、経済的効果に関する研究に資金を提供したが、この研究成果が出るのは2007年である。

 2005年、欧州議会は、コンピュータに導入される新技術を特許の対象とする法案を却下した。この法案はソフトウェア特許法案として有名となり、米国のように欧州でもソフトウェア特許の取得が広まるきっかけになると多くの人が考えていた。

 「米国は、人間が地上で作り出したものすべてを特許の対象とする見方を選択している。ビジネスの手法に関しても、主にコンピュータビジネス手法に特許を認めている。しかし、それでは、私の見る限り、オレンジを樽の中に積む方法を新しく考案または改良した場合でも、特許の対象となってしまう」とJacobは言う。

 同氏は、知的所有権は、その技術が研究開発に役立つという「実用的な見地から」認める場合が多いが、人はすべての知的所有権を批判的に検証し「それが必要かどうか」を問うべきだと主張している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連キーワード
ビジネスアプリケーション

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
IT部門の苦悩
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算