NECは2月9日、フジテレビジョンに、映像コンテンツを管理するデジタルアーカイブシステムを導入したと発表した。
このシステムは、約2万4000時間分の低解像度映像と、約2000時間分の高解像度映像を蓄積する機能を備える。またフジ社内の関連部局に設置したパソコンから、検索システムを使って映像をプレビューしたり、アーカイブセンターからテープやDVDなどに映像をダビングすることができるため、番組制作作業の効率化や、映像コンテンツの2次利用の機会拡大などが期待できる。
プレビュー用の映像圧縮および伸張プログラムには、デジタル放送向け映像符号化方式「H.264」を採用。従来の映像符号化方式「MPEG-2」などに比べ2倍以上の圧縮効率を持ち、より高品質の映像を小さなデータ容量で表示するという。
また高解像度映像用のファイル規格として、ファイル交換用の国際規格「MXF」を採用する。メーカーの異なる放送機器間で容易に映像コンテンツの交換ができるため、コンテンツ流通が効率化される。
NECでは今回の導入実績をもとに、他の放送事業者向けにデジタルアーカイブシステムを提案していく考え。