デルは5月29日、ネットワークストレージのラインナップを一新すると発表した。既存のCXシリーズをアップグレードした「Dell|EMC CX3 UltraScaleシリーズ」(CX3シリーズ)を提供開始する。これまでのCXシリーズのディスク情報を維持した状態で、最新版へのアップグレードが可能だ。
CX3シリーズは、DellとEMCの共同開発によるミッドレンジのネットワークストレージで、「CX3-20」、「CX3-40」、「CX3-80」の3モデルで構成されている。CX3-20は、中小企業や大企業の部署・部門内の小規模データベースやアプリケーション向けで、CX3-40は中規模データベースおよびシステム向け、CX3-80は中規模から大規模のシステムや、基幹システム、グローバルシステム向けのストレージとなる。
CX3シリーズの最大の特徴は、4Gバイトのファイバチャネル接続を、ホストからスイッチ、ドライブまでエンドツーエンドで実現する新アーキテクチャを採用したことだ。これにより、パフォーマンスが従来機と比べ最大約2倍にまで向上した。速度や容量の異なるドライブを混在して利用することも可能だ。
ハードディスクの搭載可能容量も約2倍となった。CX3-80の場合、最大構成で239テラバイトの大容量を実現している。また、CX3シリーズと接続するサーバにHBA(ホストバスアダプタ)を無償で装着するサービスを提供しており、システム稼働までの時間が短縮できる。もちろん、デルの技術コンサルティング部門「デル・プロフェッショナル・サービス」(DPS)によるシステム導入や運用管理の支援も引き続き提供する。
デルではCX3シリーズについて、「日本版SOX法を見据えて拡大するデータ保存需要や、災害時の事業継続性およびデータのバックアップ需要、また、財務や人事、顧客情報などの重要なデータを安全に保管したいといった需要に応えることのできる製品だ」としている。
CX3シリーズの価格は、528万2760円(税込)から。販売開始日は、CX3-20およびCX3-40が5月30日、CX3-80が6月6日となっている。