NECと大日本印刷(DNP)は10月20日、DNPの新社屋であるDNP五反田ビルに設けた無線IP電話システムについて発表した。NECのSIP対応テレフォニーサーバ「UNIVERGE SV7000」と、FOMA/無線LANデュアル端末「N900iL」1000台以上を中核とするシステムであり、すでに本格運用を行っている。
このシステムは、通信速度の高速ネットワークを基盤とし、データと音声の両ネットワークの統合を図った。音声通信はUNIVERGE SV7000を中心にフルIP化し、社屋内全体で無線LANを利用可能とした。社員全員にN900iLを提供し、内線と外線を1台の端末にまとめた。
認証プロトコルIEEE 802.1xやダイナミックVLANに対応し、セキュリティ強化と利便性向上を両立したという。認証システムで使用する電子証明書は、DNPが独自に構築した認証局で発行する。
NECとDNPでは、同システムによって以下の環境を構築できたとしている。
- 全体の85%を占める営業や企画など外勤の多い社員との効率的なコミュニケーションや、プロジェクトごとに限られた社員がいつでもどこでも情報共有できる環境
- 企画/制作業務に不可欠なデザイン画像などの大容量データをストレスなく送受信可能な環境
- IP化で通話やシステム運用管理にかかるコストを削減可能な環境