日立製作所中央研究所(福永泰所長)は、ウェブアプリケーションのメモリリークによる性能低下やサービス停止などのシステム障害を予防するソフトウェア運用管理方式を開発したと発表した。
日立が開発したのは、稼動中のウェブアプリケーション(現用系)と同一のウェブアプリケーション(代替系)を起動し、ユーザーからの新しいサービス要求の処理を代替系のウェブアプリケーションで実行するように切り替える方式。現用系ウェブアプリケーションは、切り替え後に停止・破棄する。
日立によると、この方式を利用することで、ウェブアプリケーションを継続稼動しながら、現用系ウェブアプリケーションを実行することで蓄積された不要メモリを解放することが可能になるという。
また、新方式では同一サーバー内に現用系と代替系の2つのウェブアプリケーションを起動して切り替えるため、従来の方式ではアプリケーションに高い負荷がかかった時に処理性能が最大50%程度低下していたのに対し、数%の低下で済むことも確認した。
新方式ではウェブアプリケーションが高い負荷で実行されていても、アプリケーションの処理性能にほとんど影響を与えないことから、サービスに使用するサーバーの構成も従来のよりも台数を削減することも見込めるという。