日立製作所は11月17日、中国の清華大学と、人材交流や技術連携などに関わる組織的連携協定を締結したと発表した。日立が海外の大学とこうした協定を結ぶのは初の試みという。
日立は2001年に清華大学と連合実験室を開設。情報通信や精密加工技術の分野で共同研究を行ってきた。従来は双方の研究者がテーマ別に共同研究を企画してきたが、今後は運営委員会を設置し、定期的な情報交流と組織全体の連携を進める。これにより既存の共同研究を強化するほか、省エネルギー技術や環境技術などの新分野で連携企画を実施する。
また日立の研究者が、清華大学で学生向けに講演し、技術の紹介などを通じて人材育成を支援する。初年度は「企業における先端情報技術の開発」のテーマで合計6回の講演会を開催する。
日立と清華大学は今後、連携企画にほかの大学や企業を加え、より大きなネットワークへ拡大する。日立はグループ会社を含めた組織的な対応を行っていくという。