[カスタムインストール]を選択すると、ロケールの指定、オプション製品の選択、インストールするソフトウェアグループの選択などのウィザード画面が順に表示される。これらの画面での指定は、すべてデフォルトのままで問題ない。指定を終えると、インストール対象とするディスクを選択するための画面が表示される。
ここで、[選択されたディスク]にブートディスクが表示されていることを確認する。そして、ここまでの作業を終えれば、後はインストールを実行するだけである。
インストールが終了したら、マシンを再起動する。マシンを再起動すると、次のようなGRUB(GRand Unified Bootloader)のブート画面が表示される。デフォルトではSolaris 10が選択されているが、ここで“Windows”を選択すればWindowsシステムを起動できる。これで、WindowsとSolaris 10のデュアルブート環境が完成した。
いまのところVistaとのデュアルブートは不可
ここでは、Windows XPを使ってSolaris 10とのデュアルブート環境を構築してきた。ただし、世の中は、すでにWindows XPからWindows Vistaに移ろうとしている。ここで示した方法でWindows VistaとSolaris 10のデュアルブート環境も作成できるのだろうか、と思われる読者も多いだろう。残念ながら、ここで示した方法によるデュアルブート環境は、現状ではWindows Vistaには適用できないようだ。
筆者は2つの問題を解決できず、Windows Vistaとのデュアルブートを断念した。ひとつは、パーティション分割のために使用するQTPartedがWindows Vistaのパーティションをうまく処理できなかった。もうひとつは、GRUBがWindows Vistaのブート処理を適切に処理できていなかった。
QTPartedでのパーティション分割は、Windows VistaとSolaris 10をインストールする際にあらかじめ専用パーティションをそれぞれ用意することで回避できるだろう。ただし、GRUBによるブート環境の選択は、現状では解決が難しい。
ウェブサイトを検索してみると、Windows Vistaのブート処理などに手修正してデュアルブートを成功させた方もいるようだ。だが、手元にあるWindows Vistaが製品版でなくRC1版でもあるため、筆者はしばらく待ってみることにした。まあ、Windows Vistaの製品版が登場するまでの時間は、Solaris 10の探求にあてることにしよう。