フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは12月4日、ColdFireマイクロプロセッサ開発キットを使用したアプリケーションプログラムコンテストを開催することを発表した。2006年12月5日より同社の「フリースケールフリーク」登録サイトで募集を開始。2007年2月13日に締め切り、3月中旬以降の最終審査を予定している。
このコンテストは、ColdFireが搭載された「M5475EVB」開発キットにより開発したソフトウェアを幅広い利用者から公募するもの。32ビット組み込み開発の楽しさを伝えると共に、エンジニアの裾野を広げることを目的としている。ColdFireは、68Kプロセッサの後継となる32ビットRISCコア内蔵マイクロプロセッサとなる。
フリースケールの代表取締役社長、高橋恒雄氏は、「自動車、携帯電話、情報家電、ネットワークなどの分野では、組み込み技術の強化は不可欠になる。日本から世界に向けた新しいテクノロジを提供し、強い日本市場を実現するためには、いかにエンジニアの技術力を向上できるかが重要になる。このコンテストは、その一環となるもの」と抱負を述べた。
同コンテストに参加できるのは、Linuxを使用した経験があり、Widows 2000/XP環境のPCを所有しており、プログラミングが可能な開発者。高橋氏は、「腕におぼえのある開発者も、そうでない開発者もどんどん参加して、斬新なアプリケーションを応募してほしい」と話している。
コンテストの募集人数はM5475EVB開発キットの数に限りがあることから40人限定。コンテストの応募者には通常850ドル(約10万円)で販売しているM5475EVB開発キットが3万円で提供される。また、動作可能なプログラムをコンテストに提出した場合には、九十九電機で利用可能なツクモEXカードポイント2万円分ももらえる。
選考方法は、一次審査が書類選考で、二次審査が一次審査合格者のプログラムの実機による審査が行われる。最優秀賞として1名に10万円分の商品券が贈られる他、優秀賞2名にフリースケールの半導体が搭載された製品が提供される。なお、同コンテストは九十九電機が後援し、プロファイアおよび丸文が協賛している。
3社はまた、M5475EVB開発キットをベースとした廉価版の開発キットを製品化し、2007年第2四半期より市場に投入する計画。設計/製造をプロファイアおよび丸文が担当し、販売を九十九電機が販売する。価格は未定だが、非常に安い価格が提示される予定という。
フリースケールでは2006年8月にも、8ビットマイコンを使用した小中学生向けのアプリケーション開発コンテスト「夏休み電子工作」を開催している(関連記事、1、2参照)。