“落書き”プロジェクト進行中!--Enterprise 2.0を実現する2つの製品を準備するBEA

山下竜大(編集部)

2007-01-09 20:11

 BEA Systemsは2007年、Enterprise 2.0に対応した企業システムを実現するための2つの製品をリリースする。現在、「Project Graffiti(落書き)」および「Project Builder」と呼ばれている2つの製品を使うことで、システムの開発者やプロジェクトを推進する組織が、新しいプロジェクトに“参加”し、情報を“共有”できる仕組みを容易に実現することが可能になる。

Project Graffitiとは?

 Project Graffitiは、エンタープライズコンテンツ向けのソーシャルブックマークサービスを実現するBEAの新しいツール。BEAでは、次世代コラボレーティブインフォメーションディスカバリ&ナレッジマネージメントシステム(Collaborative Information Discovery and Knowledge Management System)と位置づけている。

 「Project Graffitiをひと言でいえば、エンタープライズ向けの“del.icio.us”だ」と話すのは、BEA Systemsのビジネスインタラクション部門 プロダクトマーケティングシニアディレクタであるJay Simons氏。

 del.icio.usは、ユーザー主導でコンテンツに対してダイナミックにブックマークを付けることができるウェブ上の新しいサービス。同様にProject Graffitiでは、エンタープライズのコンテンツのすべてに対し、ダイナミックかつユーザー主導でブックマークを付けることができる。

Project Graffiti エンタープライズ向けのブックマークサービスを実現できる「Project Graffiti」。検索とタグクラウドで必要な情報を容易に見つけ出すことができる。

 Project Graffitiは、検索エンジン、検索アプリケーション、ナレッジ管理、“タギング”など、さまざまな技術で構成されており、全文検索やタグクラウドなどを活用することで、探しているエキスパートや担当者を容易に見つけ出すことを可能にする。

 Simons氏は、「企業内のデータやドキュメント、人(人事情報)などに“タグ”付けをすることで、ユーザー主導によるコンテンツの分類を行うことができる。この仕組みを使うことで、検索した文字に関連するドキュメントが絞り込まれ、さらにタグクラウドを利用して探しているグループに含まれるコンテンツのみを見つけ出すことが可能になる」と話している。

 このとき、Windowsのファイルシステムはもちろん、EMCのコンテンツ管理システムである「Documentumファミリー」やMicrosoft SharePoint、Lotus Notesなど、複数のコンテンツリポジトリやコンテンツタイプを使い分けることが可能。また、ビジネスプロセスにおけるオブジェクトやCRMで管理している顧客情報を活用したりすることもできる。

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