お気に入りをすぐに使いこなす
皆さんがあるモノを買うとき、それを選択した何らかの理由があるはずである。身近なモノで携帯電話を例に取ろう。デザインや機能を気に入ったから、お店の人が薦めてくれたから、一番安いからなど色々な理由がある。最適だと思ったお気に入りのモデルを購入した後、大抵の場合、生みの苦しみが待っている。新しく買い換えたモデルの使い方をマスターする必要があるからだ。分厚い取扱い説明書を調べて、使い方をイチから学び直すのはかなり面倒だ。
この買い替えの苦労は意外と馬鹿にならないが、かといってずっと同じモデルを使い続けるわけにもいかないだろう。機械には自ずと寿命というものがあるのだから。理想的な姿は、「その時に最適だと思ったお気に入りのモノを自由に買いながらも使い勝手は統一されている」といったものではないだろうか。
ディスクストレージの世界では、仮想化技術を使うことでこうしたわがままが叶えられる。その時々に最適だと思ったメーカーやモデルのディスクを買いながらも、それらを組み合わせて一つの仮想ディスクを構成できるので、操作や管理を一元化して使い勝手を統一できるのだ。
何時でも「今」が決断の時
液晶テレビもディスクストレージも、時間の経過とともに価格は安くなり、性能は向上する。購入する側としては決断のタイミングが難しいが、ことディスクストレージに関しては悩む必要がない。欲しいときに買えば良いのである。なぜなら、仮想化技術によって、古いものも新しいものと組み合わせて一つの仮想ディスクとして使い続けることができるからである。
ディスクストレージは、古いものがムダになることがない。しかも、様々なメーカーやモデルのディスクをバラバラに買っても使い勝手は変わらないため、いつでも気兼ねせず自由に好きなものを選択できるのだ。つまり、いつでも「ストレージは『今』が買い時!」なのである。
第3回筆者紹介ストレージはいつが買い時?
徳永 雄樹 (とくなが ゆうき)
日本IBM システム・ストレージ事業部 製品企画
ITスペシャリスト
職務:マーケティング
一言:今回のコラムでは、ブレイク間近のストレージ仮想化をお題にしました。「ストレージの仮想化って何?」という方はまだまだ多いと思いますので、このコラムでその魅力の一端をお伝えしたいという思いから執筆しました。この先第10回のコラムでも、別の切り口からストレージ仮想化が再登場しますので、そちらも是非ご覧になって下さい。今後もイベントやセミナーなどで皆様にストレージの仮想化をご紹介していきますので、このコラムで興味を持って下さった方々のご来場を心待ちにしています。