アイティフォーはこのほど、名古屋市の百貨店丸栄が同社の流通パッケージ「RITS(リッツ:Retail Information Technology System for Strategic Management)」を採用し、基幹システムを刷新したことを発表した。
丸栄はこれまで、大型汎用コンピュータによる基幹システムを運用しており、システム更新の度に数億円規模のシステム構築費と10人以上の担当者によるシステム管理が必要だった。
これをPCサーバを中心としたオープン系システムに切り替えたことで、システム運用コストを半減することに成功。また、店舗ごと、商品ごと、顧客ごとに変化する売上動向に基づき、経営層が即時に経営判断を下すことが可能になったという。移行期間は約8カ月。
今回のシステムは、通信ソフトなどについても市場に出回る最新機能を盛り込んだ高機能のオープン系ミドルウェアを採用することで、低コストで高いパフォーマンスを期待できるようになり、システム運用コストを半減することに成功したという。またリアルタイム化で、店舗ごとや商品ごと、顧客ごとなどに変化する売上動向をもとに経営層が即時に経営判断を下せるようになっている。業務効率、顧客の利便性、利益率の向上も実現させたとしている。
アイティフォーは、今回の基幹システムに付随するシステムとして電子マネー対応のPOS(販売時点情報管理)システムやギフトカードシステム、PCサーバなども納入している。
RITSは、小売業の業務効率や利益率の向上を目的とした流通トータルパッケージソフト。百貨店をはじめとする大規模ショッピングセンターやホームセンター、食品スーパーなど全ての小売業で導入可能な製品だ。
販売管理システムとしては電子マネー対応のPOS、eコマース、ポイント、友の会、外商システムに対応、商品管理システムとして発注・仕入、検品、棚卸、在庫利益管理などの機能を対応しており、さらに顧客管理システム、クレジットカードシステム、ギフトカードシステムなど小売業に必要な機能のほぼすべてを網羅しており、業務のすべてを伝票レスで実現できるという。また、RITSは流通業界でこれまで培われた業務フローにもとづいたシステムとなっているため、業務効率を最大限にまで高めることにより利益率の向上を見込めるとしている。