NECは3月13日、次世代ディスクストレージ「HYDRAstor(ハイドラストア)」を開発したと発表した。
HYDRAstorは、同社の北米研究所が開発したグリッドストレージ技術をベースに、高性能・高信頼性技術およびノウハウを融合したという。データ量の増加に伴いストレージに求められる性能や容量に応じて自由にサーバを追加し、ストレージノードとしてグリッドアーキテクチャで連結することも可能という。
2007年後半をめどに、テープ並みの価格でディスク以上の性能を実現する、バックアップ/アーカイブ用セカンダリストレージとして製品化したい考えという。
HYDRAstorに搭載される主な技術は、(1)自動最適構成技術、(2)重複排除技術、(3)分散冗長配置技術――の3つという。
(1)の自動最適構成技術は、独自の分散制御技術により、ボトルネックを生じさせることなく容量や性能の拡張を可能とするというもの。導入にあたっての細かな設定作業が不要となるほか、容量増設もストレージを接続するだけで自動的にシステムに組み込まれ、負荷分散やデータの再配置を自動で行うことができるという。
(2)の重複排除技術は、重複して持っている同一データブロックを1つにまとめ、容量効率の大幅な向上が可能になるというものだ。容量効率を高めることで、格納容量に対する大幅な低コスト化が可能になるとしている。
(3)の分散冗長配置技術は、元データを複数に分割し、特殊な冗長用コードを付加することで3重以上の障害でもデータの復元を可能にするというものだ。高信頼といわれるRAIDを超える高信頼性、耐同時障害性を実現しているという。