独立行政法人 情報処理推進機構のセキュリティセンター(IPA/ISEC)は9月4日、8月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況をまとめ、発表した。
ウイルスの検出数は約49万個と、7月の51万個から4.3%の減少となった。また、8月の届出件数は2806件となり、7月の3069件から8.6%の減少となっている。検出数の1位は「W32/Netsky」で約42万個、2位は「W32/Zhelatin」で約3万個、3位は「W32/Mytob」で約2万個であった。
不正アクセス届出状況では、8月の届出件数は16件であり、そのうち被害のあった件数は13件であった。被害届出の内訳は、侵入9件、アドレス詐称1件、その他(被害あり)3件となっている。侵入届出の被害内容は、外部サイトを攻撃するための踏み台になっていたものが8件などで、侵入の原因はSSHで使用するポートへのパスワードクラッキング攻撃によるものが6件などとなっている。
8月の相談総件数は1013件で、そのうち「ワンクリック不正請求」に関する相談が330件(7月は316件)と、今までで最高の件数を更新した。その他は、「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談が13件(7月は16件)、Winnyに関連する相談が6件(7月は19件)などとなっている。
またIPAでは、迷惑メールに対する注意を呼びかけている。迷惑メールは「受け取る側の意思に関係なく、一方的に送られてくるメール」のことを言い、ボットなどのウイルスに感染したPCから大量に送られて来ることが多くなっている。
「迷惑メールの中に書いてあるリンク先をクリックしたところ、ウイルス対策ソフトが警告を表示した」など、迷惑メール経由でウイルス感染の被害に遭いそうになったという内容の相談が多いことから、IPAでは迷惑メールまたは迷惑メールと思われる怪しいメールは、読まないで開かずにゴミ箱へ捨てる(削除する)よう呼びかけている。