デルは9月5日に事業戦略説明会を開催した。
代表取締役社長のJim Merritt氏は、2007年第2四半期における同社のワールドワイドで業績について、売上148億ドル、営業利益8億9600万ドルと好調であったことを報告。エンタープライズ製品とサービスが堅調に推移したことと、部材コストの低下および販売単価の向上が、好業績の要因であったと述べた。
第2四半期において、デルでは法人向けのLatitude D430/D630およびVostro、コンシューマー向けのInspiron、XPS 720 H2C、XPS M1330といった新製品を投入。また、ユーザーインターフェース分野について「Zing」、リモートサービスのモニタリング分野で「SilverBack Technolgies」、ソフトウェアライセンス管理分野で「ASAP Software」といった複数の企業を買収している。さらに、ダイレクトモデルで製品を買う習慣のない新たな顧客へのアプローチとして小売業者とのパートナーシップを強めており、米WalMart、英Carphone Warehouse、日本ではビックカメラといった業者との提携を発表している。
また、マネジメントチームに新たに5人のメンバーを加えることで「さらなる事業展開と顧客指向に注力している」という。Jimm氏は、「Dellに在籍して9年になるが、ここ6カ月ほどの大きな変革は、これまでになかった。新たな視点を取り入れることで、会社と、そのカルチャーを変え、市場での競争力を高められる」とした。
アジア太平洋地域においても、すべてのエリアでバランスのとれた成長を見せ、「過去最高水準の売上を達成した」という。特に日本市場においては、全市場カテゴリの合計で、出荷台数による市場シェアを4ポイント伸ばして15.9%とし、第2位の地位を確保した。個人では15万、法人では13万件の新規ユーザーを獲得しており、法人市場では第1位を維持している。また、政府機関においてのシェアは第3位であり「(このカテゴリでは)まだ成長が見込める」とした。
今後の日本市場における事業展開としては、大企業、中小企業(SMB)、コンシューマー市場のすべてのセグメントにおいて継続的な成長を目指すとしつつ、「成長率のより高い、SMB市場へより注力する」と述べた。