Adobe Systemsは米国時間12月13日、バックエンドのデータソースと、「Adobe Flex」開発ツールで書かれたリッチインターネットアプリケーション(RIA)とを接続するように設計されたメッセージングソフトウェアのソースコードを公開すると発表した。
「BlazeDS」と呼ばれるこのソフトウェアは、「Adobe LiveCycle Data Services ES」のサブセットだ。LiveCycle Data Services ESのフル機能版の販売は、企業顧客を対象に今後も続けられる。
BlazeDSは、GNU Lesser General Public License(LGPL)のもとで無償で入手できるようになる。Adobeでは、まずオープンソースプロジェクトを立ち上げ、2008年に別のサイトを作成して、オープンソース化するBlazeDSとFlex開発ツールを公開する計画だと、Adobeのプラットフォーム事業部門で製品管理ディレクターを務めるPhil Costa氏は言う。
Costa氏によると、BlazeDSは、エンタープライズサービスバス(ESB)のようなメッセージング製品に取って代わるものではないという。むしろそれは、メッセージングソフトウェアから取り出したデータを、データベース間、企業アプリケーション間、Flashクライアント間で移動させることを可能にするものだ、とCosta氏は説明する。
Adobeはすでに「Adobe LiveCycle Data Services」のローエンド版を無償提供しているが、今回オーブンソース化という道を選んだ背景には、パッケージ版の一部分だけを使いたいという顧客の要望があった、とCosta氏は言う。さらに、無償のローエンド版は接続できるユーザー数に制限があった。
ほとんどすべてのソフトウェア企業がそうであるように、Adobeもまた、自社の開発者向け製品にオープンソースの手法を利用し始めるとともに、他のオープンソース製品も利用するようになっている。たとえば、開発ツール「Eclipse」や、組み込みデータベース「SQLite」などだ。SQLiteは「Adobe Integrated Runtime」(AIR)の一部になる。
Costa氏は、AdobeではBlazeDSの顧客に対してサポートサービスを提供する予定だ、と話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ