NECは4月7日、仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」を強化したことを発表した。
今回のVirtualPCCenterでは、運用管理機能を強化した、管理サーバに搭載するソフト「VirtualPCCenter2.0Lite仮想PCサーバ」で、クライアント端末の作業負荷に応じて自動的に仮想PCサーバの稼働台数を増減させて、システム全体の消費電力を従来PCと比べて、年間最大62%の低減に成功しているという。
VirtualPCCenter2.0Lite仮想PCサーバは独自のアルゴリズムで、負荷の状態に応じて仮想PCサーバの稼働数や仮想PCの配置を自動的に最適化。これにより、稼働中の仮想PCを可能な限り少数の仮想PCサーバに自動的に集約、余剰となった仮想PCサーバの電源を自動的に切ることで、消費電力の削減を実現している。
また、始業時間など稼働する仮想PCが増加した時や、処理負荷が上昇してきた場合には、停止中の仮想PCサーバを順次、自動的に起動し、仮想PCを再配置することで、常に最適なサーバ台数での運用を行う。
強化策の一環として、最小10ユーザーからのスモールスタートに最適な仮想PCサーバセット「Express5800/120Rj-2 VPCC仮想PCサーバ」(税別価格150万円)を発売する。このサーバ1台で最大50台の仮想PCを導入できるようになっている。
仮想PC型シンクライアンシステムのサーバに必要なハードとソフトを一式セット化していることで、購入後に簡単な作業でシステム利用を開始できるという。シンクライアント端末100台規模の、端末やディスプレイを含んだシステムを構成した場合、1クライアント端末あたり初期導入コストを従来の約15万4000円から約13万4000円に低減できるとしている。
今回のVirtualPCCenterではクライアント端末も強化。手のひらサイズのエントリーモデル「US110E」(同3万6000円)と、複数の画面を利用するデュアルディスプレイに対応した「US300」(同6万2000円)をラインアップしている。どちらも仮想PC型・画面転送型の両方に対応している。