マズローはこの階層において、1層から順に低い欲求が満たされると次の階層の欲求が芽生えると説いています。まずはこの欲求を英語の習得に置き換えて、階層の意味するところを考えてみましょう。
1層:生理的欲求
- 英語を習得することによって、最低限の生活をすることができる
2層:安全欲求
- 英語を習得することによって、安定した生活をすることができる
3層:所属欲求
- 英語を習得することによって、新しい会社や仲間に打ち解けることができる
- 英語を習得することによって、新しい仲間の輪に入ることができる
4層:尊敬欲求
- 英語を習得することによって、新たに尊敬されるような対象になる
5層:自己実現欲求
- 英語を習得することによって、創造的な活動ができるようになる
- 英語を習得することによって、自己成長し社会的な成功をおさめられる
いかがですか?
ちなみに、不肖ながら私の5層目の欲求を披露しておくと、以下のようになっています。
仕事編:英語を習得することによって
- 情報通信の経営コンサルタントとして、専門的な海外からの生の情報を得る
- グローバルなビジネス関係から、信頼性の高い最新情報を得る
- 高度な英語力で、精度の高い提案を行う
プライベート編:英語を習得することによって
- 海外のジャズアーティストの情報をメディアとリアルな友人から得る
- 海外の人気ドラマや映画を海外でのリリースに近い時期にチェックし、最新トレンドを知る
- 外国人の友人と飲んで楽しむ
これは、自己成長に向けた大きな刺激になっていると思います。モチベーションを維持するためにも、「自分は何のために英語を勉強するのか」を定期的に見直しています。目的意識は普遍的なものではないですからね。皆さんはどうでしょうか。
今回の宿題
上記の欲求階層をチェックして、自分が英語を学ぶことで何を達成するのか考えてください。そして、第1回の宿題である「自分の楽しいことと英語との関係性」を総合し、なぜ英語を学びたいのか、しっかり考えてください。
これまでは「英語道場」と称しているにもかかわらず、ほとんど英語そのものの内容に触れず、なぜ英語を学ぶのかという点に重点をおいてきました。いよいよ次回からは、具体的な勉強方法に入っていこうと思います。
Peace out,
Eric
筆者紹介
エリック松永(Eric Matsunaga)
Berklee College of Music、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科(修士)卒業。19世紀の米国二大発明家Graham Bellを起源に持つ米国最大の通信会社AT&Tにて、先進的なネットワークコンサルティングの領域を開拓。その後アクセンチュアにて、通信分野を柱に、エンターテインメントと通信を活用した新事業のコンサルティングをグローバルレベルで展開する。現在、通信業界を対象にした経営コンサルタントとして活躍中。