Windows 7のラインナップ発表:長所、短所、そして厄介な点

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:菊地千枝子 2009年02月04日 18時36分

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 MicrosoftがAppleのような路線をとり、「Windows 7」では1つか2つのSKUに移行するかもしれないという望みを抱いていたという向きなら、その願いは叶えられなかったようだ。しかしWindows 7が出荷する際には何が用意されているかという点については朗報も聞かれた。出荷は今年第3四半期または第4四半期になる可能性が高い。

 Microsoftは米国時間2月3日に予定されていたWindows 7のバージョン(SKU)のラインナップを発表した。しかし価格については発表してない。Microsoftから明らかに実に簡単なSKUの概要の説明を受けた後の、同社の新しいSKU計画に関する筆者の第一印象は次の通りである。

長所

 MicrosoftはVistaから多くの教訓を得た。このなかには、あまりに多くのSKUが存在し、その存在理由があまりに不足していたために顧客が混乱に陥ったという点も含まれていた。

 Microsoftはマーケティング予算と労力の多くをWindows 7の2つのSKUだけに注ぐ予定だ:Windows 7「Home Premium」とWindows 7「Professional」である。「80%を超える顧客がこれらの2つのSKUを利用すると考えている」とWindows事業のシニアバイスプレジデントを務めるBill Veghte氏は述べた。「これがマーケティングで注力しようとしているところである。」

 もうひとつポジティブな点は:「Ultimate」の約束(そして失敗)の時代が終わったことだ。Microsoftは、Windows 7の連続するバージョンが、間違いなく下位にあるSKUに対して本当の意味で上位集合ができるようにしている。お金をもっと払えば、将来の不特定の時期ではなく、その製品を購入した当日から、もっと多くの機能を得ることができるのだ。

 最後に、Vistaを飛ばしたXPユーザーで、直接Windows 7に移行する際には、アップグレード料金設定を得ることができるのだろうかと疑問に感じていた人々にとっては、その答えは「Yes, we can!」であった。Microsoftの広報担当者からの正式な声明は次のとおりである:「顧客はWindows XPからWindows 7に移行するためにアップグレードメディアとアップグレードライセンスを購入することができる。しかしこのような顧客はWindows 7のクリーンインストールを実施する必要がある。」(Microsoftは依然として料金設定について明らかにする用意ができていないようだが、少なくとも、フルライセンスを購入する必要はないことだけは判った。)

短所

 Microsoftは2つのSKUのみを強調していく一方で、Windows 7の(数え方次第で)5つまたは6つの異なるバージョンを提供していく予定だ。(反トラスト判決に基づき同社が海外での販売を義務付けられている最低限の装備の「K」「N」そして「KN」バージョンも算入すればもっと数が増える。)Windows 7 SKUのフルラインナップは以下の通りである:

  • Windows 7 Starter Edition(新興市場とネットブックユーザーが対象)
  • Windows 7 Home Basic(新興市場顧客のみを対象とする)
  • Windows 7 Home Premium(「Media Center」に相当する主要な製品)
  • Windows 7 Professional(住宅用ユーザーと非企業ライセンシーを対象とするビジネスSKU)
  • Windows 7 Enterprise(ボリュームライセンシーが対象)
  • Windows 7 Ultimate(企業向け機能を望むまたは必要とする消費者が対象)

 Veghte氏は、Windowsを稼動させている顧客は世界に10億人以上存在するために、Microsoftが全てのSKUプランをひとつの(または2つの)サイズに適応させることはできないと主張している。これらの全てを2つのSKUに押し込むには、あまりにも多様なニーズがあるというのだ。

 筆者はまたMicrosoftがWindows 7でのUltimate SKUにどのような変更を加えるのかという点に困惑している。Veghte氏は、Ultimateをランレートが「1ケタ台の低いほう」となり、人気がさほどない製品のひとつとなると同社が予期していると筆者に伝えた)。MicrosoftはWindows 7 Ultimateを企業向け機能が必要だとする(がボリュームライセンス顧客ではない)消費者向け、あるいは「特別なオファー」をして販売したいOEMや小売業者向けに推奨するSKUであると位置づけている。しかしVistaでは、Ultimate SKUは主として愛好家が対象となっていたものの、Microsoftが消費者向けのハイエンド製品として推奨するものでもあった――そして顧客にアップグレードを説得しようと試みたものでもあった。Windows 7ではそれが該当しないようだ。これにより筆者はMicrosoftがUltimateから段階的に撤退しようとしているのではと、考えさせられた・・・。

厄介な点

 噂は間違っていた。現実にはWindows 7のネットブックSKUは存在しなかった。Windows 7ではメモリの設置面積が縮小するように調整してあること等の理由で、Windows 7のフルバージョンは、全てではないにせよ、多くのネットブック上でも動作することができるのだ。Microsoftはネットブックのメーカーに選択肢を与えている:Windows 7 「Starter Edition」または「Home Premium」をネットブックに搭載するというものである。

 予想通り、Veghte氏はMicrosoftがPCメーカーのパートナーに1コピーあたりどれほどの料金を課す予定であるかという点については話したがらなかった。これが筆者の予想するパンドラの箱である:MicrosoftはHome PremiumをPCメーカーに1コピー提供する料金を、全く同一のHome Premium SKUを本格的なノートブックまたはデスクトップシステムの上で動作させる場合よりも、安く提供するつもりだろうか?何が「ネットブック」であるかについて、誰が判断を下すのか?OEMは経費節減のため、Starter Editionをプレロードすることに決定するか?もしそうなればユーザーは、Starter上では同時に3つのアプリケーションしか動作させることができないことに気が付き、ショックを受けるかもしれない・・・。

 (ちなみにMicrosoftは現在、Windows 7では、新興市場だけでなく全ての国のPCメーカーが、新しいPC上にStarter Editionをプレロードすることを認めている。)

 もし読者がまだWindows 7のラインナップがVista/XPにどのように対応するのかについて混乱しているなら、ZDNetのブログ仲間であるEd Bott氏が新たな各SKUに何が含まれているかを詳説している。ところで新しいWindows 7のラインナップについて、どう思いますか?筆者が見落としている落とし穴、または優れた点はありますか?

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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