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「何もしない」という戦略的方法--田代センセーのメンタルテクニック(18)

田代真人(マイ・カウンセラー)

2009-06-11 08:00

 みなさんこんにちは! マイ・カウンセラーの田代です。不安や悩みを自己解決するメンタルテクニック。世の中の仕組みを理解すると自分の心のもちようがわかります。冷静に分析して、行動する。適切に行動することによって、悩みが解決したり、不安感がなくなったりします。ただ、問題を解決するにあたって、行動だけではどうしようもできないこともあります。そんな時、「何もしない」という方法があることをご存じですか? 世の中には、何もしないことでしか解決できないこともあるのです。今回は、何もしないで問題を解決する事例について考えてみることにしましょう。

「何もしない」ことでしか解決できない問題

 問題が起こった時、必ず何かして解決しなければならないように思うことがあります。しかし、何もせず――というよりも実際は何もできないことのほうが多いのですが――「時間の経過」のみでしか解決しないことがあります。その多くは、何かを失った時の心の痛みです。身近な例でいえば、就職や転職の失敗、受験の失敗、失恋、人の死、ペットの死……思い出の品々が火災などでなくなった時もつらいですよね。

 何かを失うということは、人生において避けられないことです。「人は皆死ぬ」という現実と同様に避けられない真理と言ってもいいでしょう。避けられないのであれば、私たちはそれらの現実に対処するしかありません。正面から向き合って、その現実を受け入れるしかないのです。

 失うものによって、対応は異なります。人の死やペットの死など、不可逆で元に戻らない事象については、通常の生活を営むことができないほど精神的に落ち込みます。しかも、これらの喪失感は何かをして問題が解決するわけではありません。ただただ時間が過ぎるのを待つのみです。時間が経過することによって自然と記憶が薄れ、思い出へと変わっていく。そのようにして心の傷を癒していくほかありません。

 ただ、この現実を受け入れるためには、心を強くしておく必要があります。そうしておかないと失った現実を受け入れられず、悩み苦しむことになるのです。その悩みが一生続くような事例も数多くあります。

心を強くするために必要こと

 では、心を強くするためには何をすべきか? みなさんも、この答えが簡単でないことはおわかりでしょう。しかし、その方法のひとつとして、「他の人が喪失感を乗り越えてきた事例を数多く知っておくこと」があります。他人の生き様を数多く観察する。もちろん身近な人でもいいのですが、これだけ人類の歴史があれば、先人の例はいくらでも記録に残っています。そのために、できるだけ多くの本を読み、時には人間ドラマを描いた映画を観ることも必要だと思うのです。

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